ナノ構造体の評価 3 〜ZnOナノ結晶の場合〜
何がわかるのか?
近年、光触媒を用いた空気の浄化や水の分解に関する研究が盛んになり、特に酸化物半導体は、空気中における過酷な使用条件下でも性質が変化しにくいため、光触媒の素材として有望視されています。
なかでもZnOは光触媒活性を有する環境調和型材料として注目を集めていますが、3.37eVのバンドギャップを有しているにも関わらず、可視光に応答し、光触媒作用を呈する理由には、特徴的な表面組織や結晶子サイズに深く関わっていると考えられています。
粉末X線回折測定より得られるデータを基に結晶子サイズ分布を簡単に解析することができます。
なかでもZnOは光触媒活性を有する環境調和型材料として注目を集めていますが、3.37eVのバンドギャップを有しているにも関わらず、可視光に応答し、光触媒作用を呈する理由には、特徴的な表面組織や結晶子サイズに深く関わっていると考えられています。
粉末X線回折測定より得られるデータを基に結晶子サイズ分布を簡単に解析することができます。
測定・解析例
400℃,500℃,600℃,700℃および800℃で1時間、酸素中で加熱処理したZnO結晶をCuKα線を用いて集中法光学系で回折プロファイルを測定しました。
回折ピークの形状を解析し、結晶子サイズ分布を求めるため、他の回折線との重なりがなく、回折強度の大きな110回折線を用いて解析を行いました。
測定した回折プロファイルおよびシミュレーションプロファイルを図1に示します。処理温度を高くすることにより回折線幅が狭くなっていることから、定性的には結晶子サイズが大きくなっていることが分かります。

図1 ZnOナノ結晶の測定プロファイル
結晶子サイズ分布の解析結果を図2に示します。図2の上図・下図は、それぞれ、結晶子数分布および結晶子体積分布で、結晶子の直径に対する結晶子の数および結晶子の体積の比率を表したものです。結晶子数分布および結晶子体積分布のいずれも、処理温度の高い試料ほど結晶子サイズが大きくなり、さらに分布が広くなる傾向が明らかになりました。

図2 結晶子サイズ分布の解析データ
(試料ご提供:仙台電波工業高等専門学校 電子工学科 羽賀教授 および東北大学金属材料研究所 宍戸准教授 殿)
<参考文献>
[1]:小中 他、ナノ学会第5回大会講演予稿集 P.162/PS74
[2]:小中 他、Jour. Flux Growth, vol.2, (2007)41
回折ピークの形状を解析し、結晶子サイズ分布を求めるため、他の回折線との重なりがなく、回折強度の大きな110回折線を用いて解析を行いました。
測定した回折プロファイルおよびシミュレーションプロファイルを図1に示します。処理温度を高くすることにより回折線幅が狭くなっていることから、定性的には結晶子サイズが大きくなっていることが分かります。

図1 ZnOナノ結晶の測定プロファイル
結晶子サイズ分布の解析結果を図2に示します。図2の上図・下図は、それぞれ、結晶子数分布および結晶子体積分布で、結晶子の直径に対する結晶子の数および結晶子の体積の比率を表したものです。結晶子数分布および結晶子体積分布のいずれも、処理温度の高い試料ほど結晶子サイズが大きくなり、さらに分布が広くなる傾向が明らかになりました。

図2 結晶子サイズ分布の解析データ
(試料ご提供:仙台電波工業高等専門学校 電子工学科 羽賀教授 および東北大学金属材料研究所 宍戸准教授 殿)
<参考文献>
[1]:小中 他、ナノ学会第5回大会講演予稿集 P.162/PS74
[2]:小中 他、Jour. Flux Growth, vol.2, (2007)41
