特長

検出器の載せ換えなしで0次元、1次元、2次元検出器のすべてのアプリケーションに対応

HyPix-3000 + SmartLabシステム 最大のメリット

これまでのように、アプリケーションに応じたそれぞれの検出器を個別に準備し、
用途に応じて検出器を載せ換える必要がありません。

HyPix-3000+SmartLabシステムでは多次元検出器として機能します。
これまでの PILATUS(2次元) + D/teX Ultra(1次元) + SC (0次元)
すべてのアプリケーションを”この1台”で、対応する(行う)ことができます。
検出器を載せ換えなければならない
検出器を載せ換えなければならない。
それぞれの検出器を準備する必要がある。

検出器の載せ換えなしで0次元、1次元、2次元検出器のべてのアプリケーションに対応

高感度と広いダイナミックレンジで弱いシグナルから強いシグナルまでを一度に検出

高感度と広いダイナミックレンジ

HyPix-3000は2つの16bitデジタルカウンターを内蔵しています。これらを結合し、1つのカウンターとして動作させることで、31bitの高計数カウンターとして使用することが可能になります。この31bitモード(Longモード)により、広いダイナミックレンジを必要とするような測定であっても、アッテネーターを使用せずに測定できます。

アプリケーション例:高分解能ロッキングカーブ 31bitモード(Longモード) 測定

高分解能ロッキングカーブ 31bitモード(Longモード)測定  [InGaN/GaN] MQW on GaN

■SC(シンチレーションカウンター)では、サチュレーション(飽和現象)をおこしてしまう様な強い強度の場合であっても31bitモード(Longモード)ではアッテネーターなしで測定する事ができます。

■高分解能ロッキングカーブの解析でも十分な分解能が得られています。

この図は、SC(シンチレーションカウンター)およびHyPix-3000の31bitモード(Longモード)で測定した、InGaN/GaN多重量子井戸(MQW)構造試料の高分解能ロッキングカーブプロファイルを示しています。HyPix-3000の31bitモード(Longモード)測定で得られたプロファイルは、SC(シンチレーションカウンター)のような数え落としによる強いX線の飽和現象がなく、薄膜からの弱い回折線と基板からの強い回折線を同時に測定できています。また、微細なピクセルサイズと相まって、明確なピークの分離が観察できています。

直接検出方式の高位置分解能ピクセル検出器

HyPix-3000のピクセルサイズは100µmと非常に小さく、優れた位置分解能を実現しています。X線を直接検出する光子計数型の採用により、滲みのない回折像を得ることができます。これにより、圧倒的なデータ読み出し時間の速さと完全なノイズフリー測定を提供します。

アプリケーション例:粉末試料の高速・高分解能測定 BB集中法 (1次元TDI測定)

1次元高速検出器として集中法による粉末試料の高速測定でも十分な分解能での測定ができます。
わずか2分という短い測定時間でも十分な強度の回折パターンが得られます。

粉末試料の高速・高分解能測定 BB集中法 (1次元TDI測定)

(上図:サンプル: Al2O3 粉末   測定時間 : 約2min)


アプリケーション例:LaB6 BB集中法 1次元TDI測定と0次元測定の比較

0次元モードによる測定では、半値幅(FWHM)0.03°以下のさらに高分解能な測定が可能です。

LaB6 BB集中法 1次元TDI測定と0次元測定の比較

(上図:LaB6粉末のX線回折プロファイル)

2つのディスクリミネーターによる 低ノイズ測定が可能

HyPix-3000の個々のピクセルに内蔵された2個のコンパレータの閾値をそれぞれLow側とHigh側に指定することにより、適切なエネルギーウィンドウ設定ができます。Low側の閾値は電気ノイズや蛍光X線によるバックグラウンドの上昇を低減し、High側の閾値は宇宙線や連続線などのノイズとなる原因を除去します。これによりS/Nの優れたデータを取得できます。

Low ディスクリミネーター
  • 蛍光X線低減モード
  • 電気ノイズのカット
  
High ディスクリミネーター
  • 宇宙線の除去
  • 白色光の除去


バックグランドに埋もれてしまうような微量な成分も明確に検出

アプリケーション例:蛍光低減モード (1D-TDI 粉末XRD)

蛍光X線低減モードで測定することにより、鉄系試料をCu線源で測定した場合に問題となるバックグラウンドの上昇を抑えることができます。

蛍光低減モード (1D-TDI 粉末XRD)

(上図:標準モードおよび蛍光X線低減モードで測定した酸化鉄粉末のX線回折パターン)

 

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