新製品紹介

「創薬の開発を加速」
実験動物に最適化されたマイクロX線CTを開発

2005年5月12日

松本歯科大学、株式会社モリタ製作所との共同開発により、わずか17秒で撮影が完了する画期的な実験動物用マイクロX線CT R_mCTを開発しました。
R_mCTは、新井嘉則教授(松本歯科大学大学院歯学独立研究科)が日本大学に在職中開発した歯科用小型X線CT〈日本大学産官学連携知財センター(NUBIC)からモリタ製作所に技術移転して2001年に発売〉をさらに発展させたものであり、松本歯科大学及びモリタ製作所との三者で共同特許出願しています。
近年、遺伝子治療や再生医療が注目され、新薬の開発が行われています。しかし、ひとつの新薬が誕生するには長い時間と莫大な資金がかかるため、効率化が求められています。従来は生きたままの実験動物を撮影することが困難であったために、大量のマウスの標本を制作し、分析に多くの人手と時間をかけざるを得ませんでした。もしも、生きたままマウスを長期間にわたって観察することが可能になれば、これらの実験を極少数のマウスで実現できるようになり、研究の精度や効率を飛躍的に高められると期待されていました。
今回開発したR_mCTは、生体を固定することなく試料台に乗せ、X線管球とセンサーを回転させる方式で、512×512×384(約1億)画素のデータを従来の装置の数百倍の速度で収集し、撮影時間をわずか17秒に短縮することに成功しました。これによって、実験動物に負担をかけることなく、わずかな麻酔をかけた状態で簡単に撮影を完了することが可能となり、長期間の観察が容易になりました。この装置はさらに、自動拡大率可変機能を有し、マウス、ラット、モルモットからウサギまでを、高解像力、短時間で撮影可能としています。
今後、あらゆる動物実験に使用され、そのデータの精度の向上や動物実験の実施期間短縮、コストの軽減、特に新薬の開発のスピードアップに大きく貢献するものと確信します。
本装置は、5月18日(水)から開催される第52回日本実験動物学会の実験動物器材・商品展示会にてご紹介いたします。
  • 外形寸法:幅1400×高さ1600×奥行900mm
  • X線最大出力管電圧:90kV、最大管電流:200μA、焦点寸法(出力):5μm(4W)〜7μm(7W)
  • 動作:生体実験動物の周りをX線源とX線検出器が回転し、生きている実験動物の微小内部領域を立体的に観察

主な特長

  • 撮影時間の大幅短縮
  • X線を円錐状に照射するコーンビーム法と2次元検出器の採用、および独創のソフトウェアにより、17秒撮影が可能
  • 実験小動物を試料台に固定することなく乗せたまま撮影できる
  • AC100V電源があれば、冷却水不要で設置も容易に行えます。
  • 実験小動物への被曝線量の低減

装置の外観
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