新製品紹介

「環境分析から生産管理分析まで、高感度分析を実現」
エネルギー分散型蛍光X線分析装置を開発

2007年12月19日

新型半導体検出器と新しい光学系の採用により、軽元素から重元素まで広い領域で高感度化を実現したエネルギー分散型蛍光X線分析装置EDXL 300(イーディーエクセル 300)を開発しました。2007年12月21日から販売を開始します。

蛍光X線分析装置は、生産管理分析、資源管理分析等に多く利用されています。
近年、RoHS規制に代表される環境分野におけるスクリーニング分析のニーズが急増し、エネルギー分散型蛍光X線分析装置が操作の簡便さで幅広く活用されるようになりました。
しかし、産業廃棄物やリサイクル原料など複雑な組成の分析では、さらに高感度、高精度の要求が年々高まってきています。一方、操作の簡便さは維持しつつ、生産管理分析、資源管理分析に適した蛍光X線分析装置に対する要望も増大しています。

今回、これらの要求を満足させるべく、新たにエネルギー分散型蛍光X線分析装置を開発しました。新しく開発した高計数率対応で電子冷却式(液体窒素不要)の新型半導体検出器(SDD:シリコンドリフトディテクタ)と、交換可能な4種類の2次ターゲットからなる新特殊光学系の開発により、軽元素から重元素まで広い範囲の高感度分析を可能にしました。
また、波長分散型蛍光X線分析法で培ったFP法(ファンダメンタルパラメータ法)をベースに、エネルギー分散型蛍光X線分析装置の特性に合わせた定性・定量ソフト(新RPF-SQXソフト:Rigaku Profile Fitting – Spectra Quant X)を新開発し、ピーク重なりを自動で分離し、スタンダードレス(標準試料が準備できない)試料の分析も可能にしました。さらに数点の標準試料を登録すれば、分析の正確度をより一層高める機能も備えています(マッチングライブラリー機能)。 また、登録してある測定・分析条件を簡単に呼び出して実行できる「らくらく分析」機能も備えており、分析に不慣れな方でも簡単に操作ができます。

最近の希少金属や貴金属の需要急増に伴い、廃棄物からの回収、リサイクルが盛んになっています。本装置の特長である広い元素範囲での高感度分析(貴金属回収液中のppmレベルの分析)機能は、これらさまざまな希少金属・貴金属の分析に適しており、優れた性能を発揮します。
有害元素分析では、高計数率対応検出器と新特殊光学系の最適試料励起システム(測定したい元素に合わせたX線を照射すること)により、当社従来比2倍から10倍の高感度で分析できます。
また、新しい自動車燃料であるバイオディーゼル燃料油に含まれるP(リン)やS(イオウ)が残留すると、自動車の排気ガス浄化システムに悪影響を及ぼすので、その残留量については厳しく制限されています。本装置はこれら基準値を十分下回る1ppm以下の検出限界を有していますので、燃料油の品質管理にも適しています。
EDXL 300は、環境、リサイクル、エネルギー、工業分野等、幅広い分野に貢献します。

主な特長

  • 重元素分析の感度が向上
    ・トナーやカーボンファイバー中の極微量重元素の分析が高精度でできますので、工程管理分析にも適しています。
    ・食料・薬品や生活物資の重元素が高感度で分析できます。
    ・各種部品や産業廃棄物など複雑な組成の試料の重元素分析が手軽に行えます。
    ・公害元素Cd(カドミウム)、Pb(鉛)、Cr(クロム)等の検出が、従来装置に比べて2倍以上高感度になりました。
  • 軽元素分析の感度が向上
    ・燃料油中のP、Sで1ppm以下の検出限界です。
    ・廃棄物中のCl(塩素)が高感度で分析できます。
  • スクリーニングから生産現場での品質管理まで、手軽に分析可能
    ・冷却水が不要です。
    ・液体窒素が不要です。
    ・PRガスが不要です。
    ・試料を切らずに分析できる直径380mm×高さ100mmの大きな試料室を持っています。
    ・試料交換機、試料スピン機構を用意し、さまざまな形態の試料に対応できます。
    ・真空、ヘリウムのいずれの雰囲気でも分析することが可能です。
    ・幅600mm×奥行780mm×高さ400mm、質量80kgの卓上設置仕様。

装置の外観
ここに掲載されている内容はすべて発表日現在の情報です。ご覧いただいている
時点で、予告なく変更されていることがありますので、あらかじめご了承ください。