新製品紹介

液体中および固体表面の極微量元素をppbレベルで高感度分析
卓上型全反射蛍光X線分析装置「NANOHUNTER II」を発表

2015年9月1日

この度リガクは、全反射蛍光X線分析法を採用し、液体中や固体表面の極微量元素をppbレベルで高感度分析できる卓上型全反射蛍光X線分析装置の次世代機「NANOHUNTER II(ナノハンター・ツー)」の販売活動を9月2日から開始することを発表します。全反射蛍光X線分析法は、試料に対してすれすれにX線を入射する手法で、試料に含まれる極微量元素の低バックグラウンド・高感度測定を可能にしています。

環境規制が厳格化する中、たとえば工場廃液などに含まれるAs(ヒ素)、Se(セレン)およびCd(カドミウム)などについて、ppbレベルの分析をより簡単な方法で行いたいというニーズは高まりを見せています。NANOHUNTER IIを使用すれば、液体の水滴を試料板に垂らし、乾燥させてから測定するという手軽なやり方で、ごく少量の試料でも、ppbレベルの分析が可能。内標準物質を使った定量分析も容易に実行することができます。

NANOHUNTER IIは、全自動光軸調整システムによる安定した高感度分析と、卓上型で扱いやすく、手軽に操作できる機動性を兼ね備えた装置です。600Wの高出力X線源と新開発のミラー、大面積のSDD検出器により、高強度・高感度測定を可能にしました。Cdの検出下限は2ppb。液中のAsやSeの場合、0.8ppb以下の検出限界を実現しています。

Kα線を高効率に励起できることも大きな特長です。これまで原子番号48のCdは、Kα線を励起することが困難で、測定の難しいL線による分析に頼ってきました。しかし、本装置で使用する新開発のミラーは約30keVの高エネルギー励起源を利用できるため、高S/Nでクリアなピークを得られるKα線を使ったCd測定が可能です。工場廃液のスクリーニング分析や、ワインに代表される飲料分析といった分野で、広く活用されることが期待できます。

固体表面の分析においては、主に薄膜・フィルム分野において、表面より少し深い部分の分析も行いたいというニーズもあります。こうした分析の場合、X線の入射角を変えることで、奥にある元素を励起させて分析する斜入射蛍光X線分析法を使用します。NANOHUNTER IIは、入射角度変更機能を備えているため、情報深さを変えて表面分析を行うことを可能にしています。この仕組みは、ナノパーティクルサイズの研究などに活用することができます。


9月2日から4日に幕張メッセで開催されるJASIS 2015に出展します。

その他の特長

  • 広範囲な元素を検出
    検出可能な元素範囲は、原子番号13のAl(アルミニウム)から、原子番号92のU(ウラン)までです。
  • 極微量な試料を測定
    液体試料の場合、必要な試料量は10µL~50µLで良く、一般の化学分析法に比べて数10分の1で済みます。微量な遺留物を非破壊分析したい法科学分野からのニーズにも十分にこたえることができます。
  • 連続測定が可能
    16試料交換機を搭載し、自動運転・夜間運転が可能です。
  • 場所を選ばず設置
    AC100V電源のみで稼働し、分析ガスは不要。X線管理責任者の届け出も不要です。

旧NANOHUNTERからの主な強化ポイント

  • 高出力X線源を採用
    600WのX線源を搭載。従来の50Wに比べて大幅な出力強化を果たしました。
  • Mo励起で100倍の感度向上
    Cu励起(8keV)で10倍、Mo励起(18keV)なら100倍の感度向上を実現しました。CuとMoの間にある原子番号30~41の原子を高効率に励起できるほか、新開発の多層膜ミラーにより、原子番号44~49のKα線を励起できるようになりました。
  • 低価格化を実現
    Mo管球による軽元素測定を可能にしたことで、搭載X線管球を1つにするなど、さまざまな技術革新による低価格化を実現しました。
NANOHUNTER II

製品の外観
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