新製品紹介

より速く、より高精度に
多元素同時蛍光X線分析装置の最新モデル「Simultix 15」を発表

2016年9月13日

このたびリガクは、9月13日、多元素同時蛍光X線分析装置「Simultix 15」の販売活動を10月1日より開始することを発表しました。Simultix 15は、鉄鋼、セメント、非鉄金属、化学工業など、各種生産工程での品質管理において、多試料の元素分析に使用されてきたSimultixシリーズの最新モデルです。

リガクのSimultixシリーズは1968年に市場投入した製品で、今回のリリースが13世代目になります。累計出荷台数は1200台超。走査型装置に比べ、高精度かつ短時間で測定できることが最大の特長で、長年にわたり製造現場のニーズにこたえ続けてきました。鉄鋼分野のISO 9516 -1、セメント分野のASTM C114に準拠するなど、各種規格にも対応。多数の試料を高速分析できるという特性を活かし、広く活用されています。

前モデルSimultix 14の発表から約10年間に大きく進化した技術を取り入れ、より速く、より高精度な分析を可能にします。性能の大幅な向上に貢献するのは、主に以下の3つ。新たに搭載可能になった両湾曲結晶、人工多層累積膜と高速1次元半導体検出器です。

両湾曲結晶は、縦軸/横軸の両方に湾曲させてX線を集光することにより、片軸だけを湾曲させた単湾曲結晶より反射強度が勝ります。人工多層累積膜「RXシリーズ」は、Be(ベリリウム)およびB(ホウ素)分析において、従来比30%の感度向上を実現しました。高速1次元半導体検出器「FSD」は、従来検出器の5倍以上となる20000 kcps超の高計数率を無補正で測定できる能力を備え、高精度な主成分分析を可能にします。

粉体試料の落下の心配がなく装置を汚染しにくい上面照射型、前処理装置との接続や自動試料交換機によるオートメーション対応など、以前から定評のあった機能は、引き続き提供します。一方、ソフトウェアは一新。アイコンを多用するなど、よりユーザーが使いやすいUI設計になっています。さらに、走査型XRF向けソフトウェアに搭載されている定量分析フローバーを採用。条件設定から検量線立ち上げまでの操作性が飛躍的に向上しました。

X線計数システムには、D-MCA(デジタル・マルチチャンネルアナライザー)を採用。高速デジタル処理による高計数域までの計数直線性を実現しました。オプションで回折チャンネルを搭載することも可能です。このオプションを採用すると、蛍光X線とX線回折による定量分析を1台の装置で行えるようになります。

測定できる元素数は最大で40(標準構成では30)。お客様のニーズに合わせてご指定いただけます。測定範囲はBe(ベリリウム)からU(ウラン)まで。前モデルでは、「合金化溶融亜鉛メッキ鋼板(GA)のメッキ中のFe(鉄)含有率分析」アプリケーションを提供し、市場にある蛍光X線分析装置で唯一、同分野の分析を実現しました。さらに今回の開発にあたり、「焼結鉱中のFeO(酸化鉄)定量分析」、「セメント中のフリーライム(f.CaO)定量分析」の2つの最新アプリケーションを用意しました。

主な特長

  • 両湾曲結晶
    同時型蛍光X線分析装置では初めて両湾曲結晶を固定型分光器に搭載しました。従来の単湾曲結晶に比べ高感度化を実現しました。
  • 人工多層累積膜「RXシリーズ」
    新開発の人工累積膜「RX85」はBe(ベリリウム)およびB(ホウ素)分析において、従来比30%の感度向上を実現しました。
  • 高速1次元半導体検出器「FSD」
    蛍光X線分析用として新開発の高速1次元半導体検出器FSD(Fluorescence Switching Detector)は、従来検出器の5倍以上となる20000 kcps超の高計数率を無補正で測定できる能力を備え、高精度な主成分分析を可能にします。
  • 回折(XRD)チャンネル
    回折チャンネルを搭載することで、蛍光X線とX線回折による定量分析を1台の装置で行えるようになります。焼結鉱中のFeO(酸化鉄)、セメントクリンカ中のフリーライム(f.CaO)の定量分析が可能です。
  • ハイスループット、高精度分析
    高速試料搬送システムと高速データ処理、強力かつ安定なX線により、走査型装置と比べて高精度かつ短時間での測定が可能です。
  • オートメーション対応
    自動試料交換機(ASC48)を搭載可能。試料前処理装置とSimultix 15を接続することも可能です。
  • X線上面照射方式
    試料の上面からX線を照射するため、試料の落下の心配がなく、粉末試料を分析するお客様に、多大なメリットがあります。一方、下面照射型の場合、試料落下による光学系への汚染により、感度低下や装置の損傷リスクがあります。真空排気速度、リーク速度を「高速」/「低速」に設定し、粉体試料、フィルター試料の破損リスクを低減します。
  • 走査型分光器を搭載可能
    O(酸素)からU(ウラン)を測定できる重軽元素スキャンゴニオメーター、もしくはTi(チタン)からU(ウラン)を測定できる重元素スキャンゴニオメーターを搭載できます。定性分析、半定量分析、分析頻度の少ない元素の定量分析に有効です。
  • 定量分析フローバーの採用
    ソフトウェアを一新し、走査型XRF用ソフトウェアで定評の定量分析フローバーを採用し、条件設定から検量線作成までの操作性を飛躍的に改善しました。
多元素同時蛍光X線分析装置の最新モデル「Simultix 15」
多元素同時蛍光X線分析装置「Simultix 15」
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