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X線散乱法によるインライン半導体デバイス形状計測法を実用化

2014年2月28日

株式会社リガクは、このたび微細化が進む半導体デバイスの形状計測において、測定が困難になりつつある光や電子線を用いた計測法に代わる、X線散乱法によるインライン半導体デバイス形状計測システムを開発し、X線ナノ形状測定装置 CD-SAXS(シー・ディー・サックス)として株式会社東芝様に納入しました。本方法によるインラインメトロロジーに関する成果は、米国サンノゼにて開催されたSPIE Advanced Lithography国際会議において株式会社東芝様より発表されました。

国際半導体技術ロードマップ委員会(ITRS)2013年版報告よると、半導体デバイス繰り返し構造のハーフピッチが2013年には、DRAMで28nm、NANDフラッシュで18nm、4年後には前者が20nm、後者が13nm、その後もさらに細線化が進むものとされており、原子間の距離が0.2nm程度であることから、わずか100層以下の原子層で形成されていることになります。
このようなデバイス製造においては、作成された線幅や高さを計測し、プロセスにフィードバックすることが、デバイスのパフォーマンスを維持する上で必須であり、現在は、光や電子線を用いた計測装置が使われています。しかし、上記のようなデバイスの微細化にともない、それを測定することの困難さが増大し、例えば、電子線のビーム径を数nmまで絞れたとしても、10nm程度しかないデバイスの詳細な構造を測定することは容易ではありません。

一方、波長が0.1nm程度の電磁波であるX線を用いると、1nm以下の詳細な構造を測定することができ、物質の原子レベルの構造解析に活用されています。しかしながらX線は、その発生効率が極めて低いため、従来の装置では、実用的な測定時間でデバイス構造を解析できるだけの信号量を得ることが困難でした。
リガクは、独自技術によりX線を集光する特別なレンズを開発し、X線を表面すれすれに入射する微少角入射法を採用、さらに試料からの信号X線を高感度の2次元検出器で測定する装置とそれによって得られるデータを解析するソフトウェアを開発しました。
    X線ナノ形状測定装置 CD-SAXSの特長
  • Siウェーハ試料上に形成されたライン&スペースの平均断面形状を非破壊で評価できます。
  • 形状計測用に最適化されたマイクロX線入射光学系と2次元X線検出器および高精度ゴニオメーターにより、X線小角散乱(SAXS)とX線反射率(XRR)を測定し、自動的に形状解析した結果をホストに報告します。
  • 幅広い適用プロセス:リソグラフィ(ライン&スペース、多重露光)、サイドウオール膜(膜厚)、FinFET(形状)、ナノインプリント(マスター、レプリカ、レジスト、形状、非対称性)、ナノドット
線幅がわずか10数nm、高さが100nm以下の試料において、高分解能断面電子顕微鏡写真と本方法によって得られた断面形状は極めて良い一致が得られています。
断面電子顕微鏡写真を得るためには、薄片化した試料を切り出して測定しなければなりませんが、本X線による方法は、非破壊測定が可能なため、半導体製造ラインにおいてモニター計測が可能です。

X線散乱を用いた表面形状計測により、20nm以下に微細化したリソグラフィプロセスの高度なコントロールが可能になると言えます。
XRT micron
X線ナノ形状測定装置 CD-SAXS



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