Molecular Grabber
新結晶スポンジ法の開発 ~タンパク質で化合物の構造解析という新発想~

新規化合物の三次元構造を明らかにする手法として、単結晶X線構造解析(結晶構造解析)は強力な分析手法である。しかし、結晶構造解析には化合物の結晶化が必要という高いハードルがある。2013年に東京大学・藤田誠教授らにより、これまでの常識を覆す新しい結晶構造解析法である「結晶スポンジ法」が発表されています。結晶スポンジ法では、試料の結晶化を行うことなく単結晶試料の調製が可能となりました。ところで、天然には様々な構造の異なる化合物と複合体を形成する能力を持つタンパク質が存在します。このタンパク質の性質を利用し、複合体解析によるタンパク質の構造変化を観るのではなく、化合物の構造解析を行うという新発想について紹介します。

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大阪大学 産業科学研究所 西野教授、中島准教授との共同研究成果
Biochemical and Biophysical Research Communications Volume 518, Issue 2, 15 October 2019, Pages 402-408
「Development of a structure determination method using a multidrug-resistance regulator protein as a framework」
   https://doi.org/10.1016/j.bbrc.2019.08.070  

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結晶スポンジ法の概要

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使用したタンパク質: 転写因子・RamR

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Molecular Grabber: ethidium

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Molecular Grabber: cholic acid

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Molecular Grabber: Gefitinib intermediate 1

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Molecular Grabber

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